なぁ、なぁ、
禿（かむろ）の林弥はん、二代目吉野太夫にならはったんやて。
ほんまかいな、そりゃすごいこっちゃ。

元和５年（1619）、吉野太夫、１４歳。　
　




吉野太夫はん、むっちゃきれいやなぁ。
明国呉興（中国）からも、恋文が届いたんやと。




この門、吉野太夫はんが、寄贈しはったんやて。
吉野門やな。　参道の桜は、もちろん吉野桜やろ。




諸芸は、すべて達人の境だっちゅう噂や。
光悦はんとも、親しかってん、そやから法華経や。

諸芸＝和歌、連歌、俳諧、琴、琵琶、笙、書、茶湯、立花、貝合わせ、囲碁、双六など。




なぁ、なぁ、吉野太夫はん、結婚しはったんやて。
そう、そう、灰屋紹益（はいや・じょうえき）はんが、
身請けしたっちゅう噂や。

寛永8年（1631）8月10日




紹益はん22歳、吉野太夫はん26歳、
姉さん女房やな。
そやな。




紹益はんいうたら、むっちゃ豪商やねん。

光悦はんの甥の光益はんのお子や、
光悦はんと血ぃ繋がってますがな。

そいでな、
京都の豪商、灰屋紹由はんの養子にならはってん。




えらいこっちゃ、吉野太夫はんが、亡くならはったんやて。
ほんまかいな、まだ38歳やないか。

「都をば花なき里となしにけり　吉野を死出の山にうつして」

紹益は、哀しみのあまり一首歌を詠み、荼毘（だび）に付した吉野太夫の亡骸の灰を
酒に浸して飲んだと伝えられております。




なぁ、なぁ、
紹益はん、吉野太夫はんを偲んで、高台寺に茶室建てはったんやて。
遺芳庵やろ、知ってる、知ってる。
受付入ってちょっと行って右んとこやろ、
きのこみたいな茅葺き屋根に、太夫はんが好きやった大きな円窓（吉野窓）、
かわいいお茶室や。


才色兼備の名妓（めいぎ）として一世を風靡した、吉野太夫。
常照寺に静かに眠っております。


●付録：京都メーター、常照寺


●光悦と琳派の血縁関係
光悦の従姉妹＞俵屋宗達の妻となる。（光悦の妻の姉妹でもあった）
光悦の姉＞尾形道柏に嫁ぐ。尾形光琳・乾山の曾祖母。
・・・だそうです＾＾；


吉野太夫について、ひろさん（Spice of Life 京の街角）が記事を書かれてます。
記事リンクいただきました、よしなに＾＾；

吉野太夫（1/2） 角屋
http://easykyoto.exblog.jp/6418722
吉野太夫（2/2） 光悦寺 〜 常照寺
http://easykyoto.exblog.jp/6426117
揚屋
http://easykyoto.exblog.jp/3704196



【嶋原】（島原）　出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B6%8B%E5%8E%9F
　
ちなにみ、今回は時間の都合で入口までしか入っておりません。
いつかまた訪れてみたいお寺さんであります。