阿留辺畿夜宇和（あるべきようわ）
　

現世において、あるべきように生きること。
あるがままに、ではなく、あるべきように。

明恵上人のお言葉であります。
うーむ、ディープだ。

それでは、土砂降りの境内をまいります。
　




02
宋から帰国した栄西禅師が、禅宗を広めていると聞いて、
明恵上人は、栄西禅師を建仁寺に訪ねました。
　
　
建仁寺はこちら↓、お気に入りのお寺さんです^^;
京都シルヴプレ　139　建仁寺　1　花見小路から行きまひょ
http://tollianord.exblog.jp/9461174
　
　
栄西禅師は、明恵上人を高く評価し、
自分の師から譲られた法衣を、明恵上人に贈るほど、
信頼を寄せていたといいます。







03
ある日、栄西禅師は、宋から持ち帰った茶の種子を明恵上人に贈りました。
明恵上人はこれを山内に植え、大切に育てました。
この茶が宇治にも広がり、宇治茶となったのでした。

この日本最古の茶園で摘まれたお茶、数量限定ながら入手可能ということで、
ママは来年の分を予約、どのようなお味なのか楽しみどす。







04
雨も楽しい、４歳児♪







05
明恵上人にこの栂尾の地を与えたのは、後鳥羽上皇。
その後鳥羽上皇が、鎌倉幕府打倒の兵を挙げたのが、
承久の乱（じょうきゅうのらん）であります。







06
しかし、朝廷方はあっけなく敗れ、落ちのびた兵たちは高山寺へ逃げ込みます。
幕府軍は、高山寺に乗り込み、兵と、兵をかくまった明恵上人を捕らえ、
六波羅へ連れて行きます。

幕府軍の大将・北条泰時は、明恵上人の言葉と平然たる態度に感服し、
無礼を詫び、以後、明恵上人を師と仰ぐようになりました。







07
明恵上人の教えを受けた北条泰時は、鎌倉幕府第３代執権となると、
「御成敗式目（貞永式目）」を制定します。

「君臨すれど統治せず」
　
武家の時代となり、権威は天皇、権力は武家、この立場を示したのが鎌倉幕府。
この政治体制は、江戸幕府第15代将軍・徳川慶喜の大政奉還まで続くのでした。







08
"CFカードがいっぱいです"

ま、ま、まじっすか！
土砂降りなんすけど、階段に立ってるんすけど、
このタイミングっすか！







09
振り向けば、滑ってくれといわんばかりの石の階段。
緊張のカード交換でありました。

ちなみに、レンズは防塵防滴の17-40mm/4L、１本勝負っす。
レンズ交換したくないんだも〜ん。







10
アッシジの聖フランチェスコ教会と高山寺は、
教皇ヨハネ・パウロ二世の祝福を受け、
1986年にブラザーチャーチとなったのでした。

聖フランチェスコと明恵上人は、同時代（12世紀）に生き、
天地自然を愛し、清貧にて高潔、という共通点がきっかけで、
世界初の異宗教間の兄弟教会となったのだそうです。
　
　
　
明恵上人って・・・時空超えたはる^^;







11
行きも帰りも、裏参道です。
善財童子に明恵上人、充実の高山寺でありました。

次回は、神護寺へとまいります^^;
　
　
01　表参道の灯籠、側面の穴の形が満月と三日月ってとこが面白いっす。
02　石水院から茶園へ向かいます。
03　日本最古の茶園、撮るのが精一杯で構図は二の次^^;
04　開山堂、雨が跳ねております。
05　開山堂敷地内の東屋、今にも倒れそう。
06　仏足石（ぶっそくせき）です。
07　金堂（本堂）、寛永11年(1634年)に仁和寺から移されたものだそうです。
08　金堂（本堂）、北山杉の直線が美しかったっす。
09　表参道は、この金堂に繋がっています。
10　表参道。高山寺にはいわゆる山門というのがないようで。
11　裏参道。谷を挟んで右側が表参道です。



付録：新・京都メーター・高山寺編

12
京都メーター、新型であります。タイムラインにスケールを追加してメーターの精度を向上しました。

* 聖フランチェスコは、フランコ・ゼフィレッリ監督の「ブラザー・サン シスター・ムーン」にも描かれてます。美しい映像でありました。
* 後鳥羽上皇は、高倉天皇の第四皇子にて後白河法皇の孫。先代の安徳天皇（平清盛の孫）の異母弟になります。